ガラス造形作家、菅野有紀子のオブジェから装身具に変換するプロジェクトの為のページです。
私は時間や空間、記憶の中で揺れ動く存在について考えながら人や生き物をモチーフにしたオブジェ作品を制作しています。
過去の記憶や未来への期待が現在の感情に影響を与えたり、自分の内と外の両方に向かって常に意識は揺れ動いくように、心身は現在だけではなく異なる時間軸や空間の広いふり幅の中で存在しています。
それはコントロールできるものではなく、思い通りにならなかったり自分で自分に説明できないことが常に起こっています。
思い通りにならないものを持つという必然性や、その不思議さに興味があり、身体という具象的なモチーフで表すことで、この広いふり幅の中にある目に見えないものを視覚化しようと試みています。
ガラスは透過性があり経年変化が少ない為、光を造形し形を半永久的を留めることが出来る素材です。
また冷たさと温かさ、強さと儚さ、硬さと柔らかさなど相反する性質を持ち合わせており命あるものの美しさ、複雑さを表現することに適した素材であると考えています。
私は主にバーナーワークという技法で制作しています。極細のガラス棒を約2000℃の炎で曲げたり溶かしたりして成形していきす。
そのままでも美しい素材ですが、制作の過程でガラスは様々な表情を見せてくれます。
見慣れているはずなのに、今でもはっとする瞬間があります。
ある時私はオブジェの一部から耳飾りを制作し、自分の耳に付けてみました。
その時、ガラスオブジェが身体の一部になったように感じ、実在の身体を介することで生まれる表現に可能性を感じました。
付け加えることで身体のフレームを揺らし新たな視点を探求するための試みとして装身具の制作を始めました。